IELTS:Wiring Task 1 (Graph)
1.最初に
今回はIELTS Writing Task 1「図表系」を総まとめします。基本的にはグラフ系全てに共通する重要事項は以下の6つ比較の仕方
・ much more
・ significantly less
・ twice as much
・ almost identical
・ very close
・ far apart
・ a large gap between
など
傾向を示す単語(過去形で)
・ grew
・ declined further
・ climbed/plunged
・ upward/downward trend
・ experienced rapid growth/A downturn
・ became more/less popular pr widespread
・ reached its peak/lowest point
など
あと注意したいのは、あまり小難しい単語を使用しないということだと思います。https://answers.scottsenglish.com/discussion/351/ielts-writing-tasks-1-2-do-i-need-to-write-in-difficult-complex-academic-language
2.Double line graph
X軸に沿って2つのLineを比較しながら記載
Single Lineと同様に、全てのX軸のpointについて指摘し、2つの変数を比較
【例題】
引用:Target Band 7: IELTS Academic Module - How to Maximize Your Score (4th Edition)
【例文(Time stamp:過去形)】
This graph compares the amount of money spent on online clothing purchases in the US and Japan between 1999 and 2003
Bar graph
・ 時系列でなければ、それぞれの棒グラフを比較(多い、少ない、最も多い、最も少ないなど、出現順に並べるか、数字が似ている国をまとめるのもいい)
【例題】
【例文:Time Stamp 現在形】
Pie chart
・25%は”a quarter”、 50%は”a half”、75%は”three quarters”と表現・1つ1つのスライスについて比較し、最大・最小については必ず触れる
・他よりも2~3倍高いものがあれば、”twice (three times) as many as Xs were used as Ys”と記述(または”X is much more (or considerably less) common than Y”と書く)
【例文:Time stampは過去形】
入院中糖尿病教育と再入院率低減との関連:急性期病院での僕らの役目って…
・はじめに
現在、糖尿病教育入院した患者のデータを使って研究中です。
そんなときふと 「糖尿病教育入院」に関する英文って全然みたことないな。。。」 とおもって調べたところ約10年前にこんな論文(2013年Diabetes care)をみつけました!
Inpatient Diabetes Education Is Associated With Less Frequent Hospital Readmission Among Patients With Poor Glycemic Control
Diabetes Care 2013 Oct; 36(10): 2960-2967.
https://doi.org/10.2337/dc13-0108
というわけで、、、
本論文の学びポイント
- 「糖尿病教育の効果・意義」を「再入院リスクの減少」として評価
- 外来ではなく入院中の糖尿病専門医の介入の意義を評価(感謝)
- Hb1c 9%以上のような血糖管理不良の患者さんが糖尿病以外で入院したときに,病棟コンサルトで糖尿病のスペシャリストが介入するだけで,その入院理由に関わらず再入院を減らせるかもしれない
物語の始まりと終わり
- ”再入院”という医療費の高騰を促進させており,国レベルで悩まれている
- とくに糖尿病は,病院に再入院するリスクが高い
- いくつかの研究では入院中に糖尿病専門チームが介入(いわゆる他科で入院中の病棟コンサルトです)すると再入院を減らせる可能性があるといわれているが,結論には至っていない
- そこで,実際にHbA1c >9%以上の血糖管理不良患者を対象とした入院中の糖尿病チーム介入が,退院後の再入院率を下げられるか?を検討
- 結果的に、糖尿病のコントロールが不十分な患者に対する糖尿病教育は30日までの再入院のオッズを34%、180日までに再入院のオッズを20%減少させた。
- しかし,実際に糖尿病のコントロール不良を理由に入院した患者はほとんどいなかった。つまり,糖尿病教育は,内科的治療や食事療法のアドヒアランスを促進することで血糖関連にとどまらず,一般的なセルフケア行動を改善させることで,他の疾患にまで間接的に良い影響を与えているかもしれない
要約
目的:
方法:
- 2008~2010年に入院した,糖尿病の退院診断(ICD-9コードx)およびHbA1c>9%の患者をレトロスペクティブに同定
- 退院後30日以内と180日以内の再入院を判定
- IDEは糖尿病認定教育者または研修生によって行われた
・IDEと再入院の関係はロジスティック回帰モデルを用いて解析
結果:
- 30日後解析には2,265例,180日後解析には2,069例が対象となった
- IDEを受けた患者は受けなかった患者に比べて、30日以内の再入院の頻度が低く(11 vs. 16%、P = 0.0001),社会人口学的因子および疾病関連因子で調整しても同様であった(オッズ比66[95%CI 0.51-0.85]、P = 0.001)
- このモデルでは、メディケイド保険(米国の医療保険)と長期滞在も独立した予測因子であった
- IDEは180日以内の再入院(all-cause hospital readmission)の減少にも関連はしていたが、その関連性は弱まっていた
- 最終的な180日モデルでは、IDEがないこと、アフリカ系アメリカ人の人種、メディケイドまたはメディケア保険、長期滞在、HbA1cの低下が再入院の増加と独立して関連していた
- さらにHbA1cが高い患者のなかでも糖尿病教育を受けた患者のみで再入院の頻度が低くなっていた
結論:
- IDEは30日以内の病院再入院の頻度の低下と独立して関連していたが,この関連性は180日までに弱まっていた。
大事な図表
ORが今回のキモです
たしかに有意ですが関連性は弱まっていますね
左:30日時点でのHbA1c
右:180日時点でのHbA1c
さいごに
糖尿病専門医としては、もっとはっきりと「1ヶ月だけでなく半年間での再入院率減少と関連があった!」と書いてほしかったところです…が、そこは科学的論文ですので、ちゃんとしてますw
実は海外ではそもそも糖尿病教育のために入院なんてせず、全部外来で済まします。もちろん、その分外来には医者よりも指導がうまいプロが在中していますし、ちゃんと入院下での教育と同等またはそれより優るようなエビデンスも出ています。
とはいえ、教育入院が外来教育に優る劣るというのではなく、教育入院が必要な方は間違いなくいらっしゃいます。ですが、海外では保険の問題が大きく、お金がないとそんなことはできないです。国民皆保険の日本だからこそ、今でも教育入院が必要なひとにちゃんと入院させてあげられるのかもしれませんね
参考文献
Inpatient Diabetes Education Is Associated With Less Frequent Hospital Readmission Among Patients With Poor Glycemic Control
Sara J. Healy et al
Diabetes Care 2013 Oct; 36(10): 2960-2967.
https://doi.org/10.2337/dc13-0108
血糖管理の次世代指標:Variation(変動値)について
目次
- 本日のTake Home Message
- Variationってなに?
- Variationのいろいろな指標
- 糖尿病治療におけるVariationの重要性
- さいごに
今日は糖尿病業界ではお馴染みの「Variation」について綴りたいとおもいます
ついでにNoteの方にはもう少し平凡なかんじで書きました
1.本日のTake Home Message
- Variationは全体におけるデータの「ばらつき」のこと
- 変動をあらわす指標はいくつかある
- とくに糖尿病ではVariationが重要な予後因子の1つである
- いずれ変動指標をアウトカムに入れるのが当たり前の時代がやってくる!?
2.Variationってなに?
統計でいうVariation (Variability)の意味は一般的な意味と違って以下のような感じです(きっと英語の方がイメージしやすいかと、、、↓)
Variability refers to how spread scores are in a distribution out; that is, it refers to the amount of spread of the scores around the mean.(Variabilityとは、データがどのように分布しているか、つまり、平均値を中心としたデータの広がりのこと)
Measures of variability - Maths - LibGuides at La Trobe University
つまり、「HbA1c 7%とか7.5%などの1回だけの値ではなく、それら全てを全部を足し合わせて出た平均値から、それぞれの値がどれだけ離れているのか」を表す指標です。ようは振れ幅が常に大きいほどVariationも大きいという意味です。
みんなが知っておくべき、Variationの指標としては分散(Variance)と標準偏差 (Standard Variation ) です。たしか、統計の授業でやりましたね!
3.Variationのいろいろな指標
分散と標準偏差以外に、糖尿病業界でよく用いられている変動指標の1つに変動係数 (coefficient of variation: CV)があります。
変動係数 (CV)
「標準偏差を平均値で割った値のことで、単位の異なるデータのばらつきや、平均値に対するデータとばらつきの関係を相対的に評価する際に用いる」
ちょっと意味わからん。。。。
ですが、統計WEB大先生にひじょ~にわかりやすい説明がされているため、是非チェックしてみてください↓(所要時間3分)
くわえて、最近は標準偏差や変動係数に加えて、「variability independent of mean (VIM) *1」や 「average real variability (ARV)*2 」 といった指標も研究に用いられています
*1 variability independent of mean (VIM)の計算法
*2 average real variability (ARV)について
4.糖尿病治療におけるVariationの重要性
もしかしたら、糖尿病を専門としない先生で、「測定値なんて毎回ぶれるのが当たり前だし、意味あるの?」という疑問や、「とにかく計算可能な指標を統計ソフトにぶちこんで、有意差が出ないか検証しているだけでは?」なんて思う方も。。。?
ですが、糖尿病では血糖値のVariationを最小限に抑えることが、血管合併症を予防するには非常に大事であることは明らかになってます。実際に、1型糖尿病の血糖目標にもすでに「血糖変動指標」が導入されております。これは、血糖値の急降下が網膜症増悪のリスクになることを知っている方であれば、さらに納得がいくはずです。
5.さいごに
このような、「Variation」を重んじるようになった背景には、血糖測定器の進歩により血糖値が24時間測定できるようになったことで、24時間血糖測定する器械により変動が測定可能になったことが挙げられます。他にも、24時間測定することに意義をもたれている測定値としての代表例が「血圧」です。そして、血圧も24時間モニターできる器械が開発されています。
もちろん、証明されているのは、これらの疾患におけるVariationと予後と「関連」についてのみで、「因果関係」はまだ不明確かもしれません。ですが、このような24時間モニター可能なIot等の機器が普及し、健常人の方々のデータも得られるようになれば、個々に関する知見がさらに深められるでしょう。
もしかしたら、将来は健診で一回測定する値を会社に提出するだけではなく、24時間の変動を測定したIotデータまでも提出が求められる時代がくるかもしれませんね(そんなの私はちょっと嫌ですが…)
ブログはじめ
ブログ再開の経緯
はじめましてDr_BONというクリエイター名でNoteを始めたのですが、やっぱりより専門的な内容(医学的なことのなかでも特に自分の専門である分野や、興味のあるCoreな分野の論文や勉強記録)もアウトプットしていきたいと思って、こちらのブログも始めることにしました。
ブログ自体なんども挫折していたので、こちらは(たしか)7度目の正直となります
今回は、これまでよりももっと戦術的アウトプットを習慣化するために1日「60分」アウトプット活動に費やすという時間で区切っています。(詳しくはこちら↓)
ブログの内容(予定)
Noteの方では、できるだけ一般の方々へ向けて医療や医学に興味を持ってもらうために発信しています。いっぽう、このブログでは専門性高い非凡な内容を主に綴ります。
なので、僕の自己満ともいえるような内容にはなってしまうかもしれませんが、その医学を学んでいる先生方には少しは役立てるのではないかと思っています。
たまに、抄読会ばりに詳しく書くことも予定していますが、基本的にはざっくりと、そして私見を混じえて投稿させていただきます。